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GIRLS SINGLES FINAL SAFAROVA,Lucie(CZE) VS FUDA,Ryoko(JPN)
やや騒然とした会場の雰囲気をかき消すように不田がストレートであっさりキープし、こちらは滑り出し上々で少女シングルス決勝が始まった。不田は立ち上がりから全力でゲームに挑み、主導権を譲らない姿勢に見える。それには考えられる理由があった。彼女の左脚大腿部に施されてあるテーピングは前日の準決勝(対フラワコワ戦)での故障をかばったものである。今日は当然、長期戦を避けたいことだろう。「勝っても負けても2−0だ!」と言わんばかりの覇気が漲っている。 一方、サファロワは第1シードから順調に勝ち上がってきた実力者で細身の身体からは信じられないくらいの強いショットが武器である。
第1セットは見た目にはお互いミスがポイントにつながっていく展開であったが、それは不田の戦術が利いている証拠と言えた。故障のことからも左右に振られたくない不田は思い切り良くベースライン際への深いショットを力強く打ち込んでいくことでサファロワに自由なコントロールを許さない。そのかわり、きわどいショットを思い切って打つのでネットやアウトのリスクも高まるが、普通の打ち合いでは分が悪いと踏んだのであろう。功を奏して4−6で不田が取った。
第2セットも同様のテニスが続くが3−3になったころから不田が脚を気にするしぐさを見せ始める。3−4不田リードで迎えた第8ゲームに勝負どころがあった。サファロワのサービスゲームを15−40とブレイク寸前まで追い込んでおきながらラリーの応酬の末、粘りこまれてこのゲームを落とし4−4となる。目前の3−5がタイにされたことからか不田の集中力が失われ、押さえ込んでいた脚の痛みもあるのだろうプレーに積極性がなくなっていった。6−4でサファロワが取り返した。
第3セット流れはサファロワにあったが彼女も疲労しているのか決め手がない。不田も元気なら付け入る隙はありそうだが・・・ゲームは進み4−1でリードはサファロワ。ここで不田にスモールプレゼントがあった。コートチェンジのレストが終わりコートに戻る不田に「がんばれ!」の声援と拍手が起こる。神戸出身の彼女にはここはホームでの戦いと言える。会場からの応援を受けて一矢でも報いたいという気持ちになったのか、彼女を甦らせるきっかけとなったようだ。後手に回っていたテニスを立て直し、生命線であったベースラインへのショットが強くなっていく。そして4ゲーム連続で取り戻すと会場と一体感のある雰囲気が出来上がっていった。6−6にまでもつれタイブレークに突入するが、サポーターの後押しも手伝って不田は'95年井上青香以来7人目の日本人チャンピオンに輝いた。この大会後の世界ジュニアランクは66位から17位に上がった。まだ15歳、是非とも来年少女シングルス初の2連覇に挑戦してほしい。会場に来たテニスファンは不田サポーターになった日であった。
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